バレリーナおばぁちゃん

今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」

私にピアノを習わせてくれた祖母は、祖母自身、女の子っぽい習い事がしたかったらしく、でも時代が時代で憧れで終わっていました。

私が大人になってからバレエを習い始めた時はとても喜んで「うんうん！いーじゃない！よかよか！^ ^」とにっこり。

そんな祖母は80代後期から認知症になったのだけど、ある時思い立って、おばぁちゃんにトウシューズを履かせてあげようと、シューズ持って祖父母の家へ。

「おばぁちゃん、これ履いてみない？トウシューズだよ〜」と言いながら履かせてあげようとしたら、、、

祖母の目の色がほんとにキラっキラ変わり、奪い取るように自分から履き出したからビックリ‼️

ちゃんと正しく履かせてリボンを結んであげたら、ものすごく嬉しそうに部屋を2周。

記念に撮った写真↓

驚いたのは、認知症なのにトウシューズを見て瞬時にそれがトウシューズだと分かったという事。

きっと私が思っていた以上にバレエが好きで習いたかったのかもしれない。そういえば昔、おばあちゃんのリスペクトダンサーはボレロ踊った男の人（ジョルジュ・ドンの事）とマイケル・ジャクソンと言っていました。

ツウ過ぎる。。

しかし歳をとっても女の子なんだねー。乙女心を失わないなんて。

そんな祖母は2年前に96歳で天国へ。

おくりびとの方に「えっ？96歳⁈ 70代かと思いました。」と言わしめた祖母は、私の誇りです(^-^)💕

祖母の結婚した頃の写真を見たら夏目雅子似の美人さんで、隣に立つ祖父は坊主頭に丸メガネで、姉と弟みたい（笑）

とにかく二人とも若く見え、だから長生きするのかなぁ。

祖父は今101歳。先日動けなくなる程弱ってきて熱も出だして入院したから、もうお迎えか、、と誰もが思ったところが、なんと復活し、今病院でリハビリ中。

いやー、もう感服です。じーちゃん、すごい！！

おばぁちゃんにトウシューズを履かせてあげた事は本当に良かったと思っています。

色々もっとしてあげれば良かったと思う事もあるけど、あれが一番のおばぁちゃん孝行になった気がする。

天へ送る時、このトウシューズとピアノの楽譜を棺に一緒に入れてあげました。

私のピアノを聴きたがっていたのに、子供の頃恥ずかしくて拒否していた事の謝罪の気持ちを、弾きこんでボロボロになった楽譜に託して。

ドビュッシーの「夢」。

夢の中で私の音を聴いてくれたらいいな。。